羊丘中学校3年生公民 『地方政治と自治』の授業に参加して

●10月のメッセージ (2007年)
今から4年前に、宮の森中学校の高橋先生の公民の研究授業に出張参加?したことがあるのですが、今回は高橋先生の移動先の羊丘中学校3年生の6クラスの公民「地方政治と自治」の授業に、ビデオの画像を通して参加することになりました。

私は書いたものを何も見ないで、頭の中で考えをまとめながらすらすら話すという才能が乏しいので、まずは相手に伝えたいことを組み立てて原稿に整理して、自分自身が安心してから本番に臨むことが多いです。今回もざざっと原稿を作ってから、ビデオの前に立ちました。

4年前のかざぐるまは、まだ法人化していなくて、方向性を模索しながら活動していた時期でした。その後、法人化、設立20周年等を経て、自分達の目指すもの、やりたいことが明確になり、活動も広がっているので、私が活動を通して中学生に伝えたいと思うことも、4年前とちょっと変化していることに気づきました。

授業は、4年前と同じように、あるお母さんの手記を元に、子ども達が子育ての現状を話し合うところから始まるとのことなので、そこからお話が始まっています。
さあ、今年は子ども達と高橋先生がどんな授業に展開していくのか、とても楽しみです。
お話した内容を下記に貼り付けておきますので、興味のおありの方は読んでみてください。
(長文ですみません!)

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手記のお母さんが、初めてかざぐるまに電話をくれた時、「子育てがたいへん!2才と0才と2人の子どもが片時も自分から離れず、何をすることもできない。どうしたらいいのでしょう?」と電話口で泣きながらお話していました。

まずは、お母さんのお話を聞き、訪問する日を決めて電話を切りました。心配しながらうかがうと、そのお母さんはとても明るく元気な普通の人で、地域の中に友達もいるし、夫も子育てに協力的で、実家も近くにありました。スタッフが定期的にサポートに出向くようになると、お母さんは子どもの成長に伴って自信を取り戻し、他のお母さんの相談に乗ったり、仕事を始めたりし、今では3人の子どものお母さんとして地域で元気に子育てしているようです。

今は、兄弟の数や従弟の数も少なく、地域とのつながりも薄れているので、兄弟や親戚、近所のお姉さんの赤ちゃんを抱かせてもらう経験や、子どもと触れ合う機会がほとんどないまま親になる人が多いです。生まれて初めて抱く赤ちゃんが自分の赤ちゃんで、機械のような取り扱い説明書もなく、親になったその日から子どもの命を守る責任を負い、24時間年中無休でお世話をする生活が突然やってきたら、誰でも不安でいっぱいになると思います。

まして、自分が親になるまでは、近所にどんな人が住んでいるのか、どこの家に同じくらいの子どもがいるのかという情報もないので、誰かにわからないことを聞きたい、相談したいと思ってもどこの誰に相談していいのかわからなかったり、ちょっと子どもを預かってほしいと思っても気軽に頼める人がいなかったりするようです。

もちろん、子育ては、つらく苦しいことばかりでなく、子どもの成長を間近で見ながら一緒に笑ったり楽しんだり、自分も親として、ひとりの人間として子どもと一緒に成長できる、他では代えられないすばらしい経験です。でも、どんな人でも、友達もいなく、誰の助けも借りることができないまま、孤独に子育てをするとしたら、子育てはとてもつらいものとなり、新聞に出ているような虐待の事件も、いつどこで起きても不思議でない状況になってしまうのです。

子どもは、親だけで育てられるものではありません。地域の人、子どものいる人もいない人もみんなで、社会全体で育てていくものです。また、子育てしている親も子どもも、一緒に育ち合う仲間が必要なのです。子どもはいろいろな人に愛されてこそ、心豊かに育つでしょうし、親も誰かに困った時に助けてもらった経験のある人なら、何れ困っている人を助ける側に回ることでしょう。もしかしたら、子育てだけでなく、人の暮らしは地域の人がお互いに助け合い、支え合って行うことが大切なのかもしれません。

これからも、かざぐるまは、札幌市と近郊地域で活動するNPO法人として、子育て家庭に訪問して行う直接的な支援や、地域の中で孤立しがちな親子が共に育ち合う仲間に出会うための支援を続けながら、社会全体で子どもの育ちや子育て家庭を温かく見守り育むための環境づくり、次世代を担う子どもたちがその育ちの中で次の親になることを学び、安心して命をつなげていけるような社会づくりをめざして、活動していきたいと思います。

※参考
第58回 北海道社会科教育研究大会札幌大会 公民的分野部会 
宮の森中学校3年生 『地方政治と自治』の授業に参加して




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●掲示板書き込み

山田さんの10月のメッセージに登場している羊丘中学校の高橋です。
中学校3年生の社会科・公民の授業で子育てを例に、地方自治の学習を行いました。

この学習は、地方自治のしくみ、仕事内容、財政の現状を学習した後に、札幌市の大きな課題の一つである少子化と子育ての現状を知り、これからの地方自治を考えるというものです。

皆さんもご存知の通り、札幌市は東京に次いで合計特殊出生率の低い地域です。
2005年のデータで、0.98と、ついに1人を割りました。

札幌市は子育てしにくい街なの? という疑問から子育てしやすい街をつくるためにはどうすればいいのかを考えました。

長い間、子育ては家庭の問題と考えられてきました。
しかし、高度経済成長を通して、家族の構成が、おじいちゃん、おばあちゃんのいる大家族から核家族中心に変わりました。父親が仕事で忙しく、子育てにかかわることができない家庭では、母親だけに育児の負担がかかるようになりました。仕事の中での不平等をなくす、という側面もありますが、男女共同参画社会の実現は子育ての問題に対応するという側面が大きく、子育てをきっかけに働き方を考える必要性があるのです。

行政は今、どこも財政的に厳しい状況にあります。札幌市も同様です。私たち教員の給料も1割カットです。今までのように行政に対して何かをして欲しいという、請求権を行使するという考え方では立ち行かなくなっています。行政まかせでは、十分な対応が厳しい状態です。

そこで求められるのが、地域での助け合いや支え合いの必要性です。
しかし、地域の現状はどうでしょう?隣近所の交流はどうでしょうか?
そこには、すぐには解決できない現実があります。
札幌市民は冷たい人が多いのでしょうか?

いえ、そうではないのです。
札幌市は少子化が進んでも、人口は現在も増え続けています。
札幌市外から引っ越して来る人たちが多い街です。
また、転勤族が多いのも札幌の特徴です。
ですから、顔見知りのない中で子育てをしているという家庭も、実は大変多いのです。
そこで、かざぐるまのようなNPOが、地域と家庭をつなぐ役割を担ってくれています。
それは、皆さんご存知の通りです。

ですから、私たちはこれからそのような社会の変化や札幌市の地域性を理解した上で、意識的に地域に参画していく必要があります。それが、現在の政治に求められていることです。

という授業を山田さんにご協力を頂き、実施させて頂きました。
将来は保育士になろうと思っていましたが、かざぐるまのような仕事もしてみたい!という生徒もいました。
よりよい社会を築くために、子どもたちが少しでもそれを感じ、実践していってくれればと思います。

ですが、実はこれは、私たち大人の課題です。
私たち親は、子育てを通して、そういうことを学んでいるのだと思います。
私も親になって、はじめてそのようなことを意識するようになりました。
微力ではありますが、これからの社会が少しでもより良いものになるように、かざぐるまの皆さんと同様に
私も働くことができればと思っています。

長文になってしまい申し訳ありません。
ありがとうございました。


                                        by 高橋 吾一...2007/11/10(Sat)18:21 [1805]  



こんにちは。
実は個人的に奥様と友人なのですが、以前から「きっとご家庭でも素敵な子育てをされている方なんだろう」と思ってお
りました。このたびまた新しい授業をかざぐるまさんと実践されたのですね。

掲示板を拝見し、尊敬いたしました。
行政、地域、市民団体、個人、できる事も、得意な分野も、それぞれバラバラですが、それぞれが協動しあって、家族を支援し、人と人の絆を成長させることが必要だと思います。

「学校」という組織は、子ども達が一日の大部分をすごす場です。
そんな場に高橋先生のような教職員さん方がいらっしゃることを心強く思います。
私たち親も、小さくてもできることをできる範囲でさせていただきたいと思います。

それが、こどもにとっても、大人にとっても充実した人生を歩む社会を創っていくために大切な一歩一歩の歩みだと思います。
おつかれさまでした。ご報告を掲示板で読ませていただけて良かったです。ありがとうございました。

追伸
こんなことを書きながらも、私は近所に助け合える友達がほ
とんどおらず、閉塞感に襲われながらパソコンをうっていま
した・・・。

                                         by M ...2007/11/12(Mon)15:14 [1807]

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